武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科 2013年度卒業制作 選抜展 – shide CONTACT 2014

武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科 2013年度卒業制作 選抜展 「shide CONTACT 2014」 DM

アクシスギャラリーでムサビの視覚伝達学科卒業制作の選抜作品の卒業展示が行われていたので行ってきました。

卒展は短期間でアッチコッチ回るため後で一つにまとめて記事にしようと思ってたんですが、レベルが一つ違うぐらいクオリティが高かったので一部作品を写真と合わせてご紹介。

特設サイトの方に生徒の紹介もあるので気になった方はそちらも合わせて見て栄養(感想)を与えてあげて下さい。そういうコンセプト含めてのSEED(種)って事らしいので。

会場はB1Fのシンポジアと4Fのアクシスギャラリーの2つに分かれているのでまずはB1Fの作品から。

【2014年8月31日 日曜日午前6時45分】
ジンノウチゼミ科アンドウエリ

2014年8月31日 日曜日午前6時45分 展示

2014年8月31日 日曜日午前6時45分 ポスターカラー画

B1F会場入って真っ先に目に入るアニメーション作品。
とにかく個人とは思えないようなクオリティで世界観もあいまって新海誠作品を初めて見た時(ほしのこえ)を思い出した。
デジタルからアナログに回帰する世界観を主体とした作品で登場人物は半透明。
壁の赤みがかった絵はデジタルで机の青みがかった絵はポスターカラー。
やはりアナログで鍛えられた人の画力や色彩センスは素晴らしい。

【「ルパン三世」の世界〜模型による時空間の再構築〜】
テラヤマゼミ科ツカモトミドリ

「ルパン三世」の世界〜模型による時空間の再構築〜 展示

「ルパン三世」の世界〜模型による時空間の再構築〜 パネル解説

「ルパン三世」の世界〜模型による時空間の再構築〜 模型

漫画を読んでいて前のシーンと辻褄あってなくないか?と思ったことは誰しもあるはず。
でもそれをわざわざ解析しようとは普通は思わない。少なくとも自分は思わない。
それをルパン三世のワンシーンを模型を作ってまで分析して更に、その模型から再び映像でコマを再現した作品。(結果全然辻褄あわなくて様々な部屋ができる事になったのが1枚目でもう一列ある)
その発想と表現に見入ってたところを作者本人に声かけられて、絶賛してたら近くにたまたま桑沢の先生が来てて変な感じになった。

【黒い部屋】
ジンノウチゼミ科フクダシュウイチ / ミヤジマナツミ

黒い部屋 展示

黒い部屋 単体

鬱病を表現したインスタレーション作品。
引きで見てゾッとさせるインパクトがあります。
映像インスタレーションでも見てみたい。

【投網切写楽】
ニイジマゼミ科オオワシエイコ

投網切写楽

投網切りで作られた東洲斎写楽の大首絵の半立体作品。
下には平面図も展示されていて平面と立体との違いが面白い。

【CUT OF BEEF】
ニイジマゼミ科トクヤストモミ

cut of beef テキスタイル

cut of beef クッション

レディー・ガガで一斉を風靡した?生肉模様のテキスタイル。
肉の部位によって模様が異なるのが面白く個人的に肉巻きドレスよりこっちのがいい。

以下からは4Fのアクシスギャラリーの作品。

【猫との対話】
ジンノウチゼミ科カナザキサエカ

猫との対話

4F会場に入って正面にある猫の顔の絵(はじめ写真かと思った)。
実家にいて会えないフラストレーションを描くことで解消してるらしく、そのせいか絵からは猫のかわいさを伝えようという感じはなく苛立ちや怒りのようなのを感じる。

【光の塗装】
ニイジマゼミ科イチダタカユキ

光の塗装

光の角度で異なる表情に見えると言われる能面を光でなく塗装で表現した作品。
遠くから見た時、普通に光を当ててるのかと思ったぐらい。
今写真で見ても光が当たってるように見えます。

【バードウォッチ in Zoo!】
フルタニアヤエ

バードウォッチ in Zoo!

バードウォッチ in Zoo! 中身

デジタル絵で動物の動きや特徴をよく捉えた絵本。
短い文章で続きを読もうという気を起こさせる内容になってる。

【アートディレクター 山東京伝と見る「江戸のカタチ」】
テラヤマゼミ科セキネサヤ

アートディレクター 山東京伝と見る「江戸のカタチ」

アートディレクター 山東京伝と見る「江戸のカタチ」 中身

ユーモアなセンスを持った江戸時代後期の浮世絵師、戯作者の山東京伝の滑稽図案集を通して江戸のデザインの魅力を綴った本。
和柄好きの自分にとっては非常に興味深い一冊。欲しい。

【STRETCH MONEY 伸縮するお金 】
ニイジマゼミ科モリタクマ

STRETCH MONEY 伸縮するお金

折ってエロ顔の夏目漱石達を作ったのは自分だけじゃないはず。
じゃあ伸び縮みさせたらどんな表情を見せるのかという事でできた特大お札。
滑らかな質感がエロさを感じ、多くの人に伸ばされたせいか裏面から見るとシールで補強してある箇所が。

【文明開化と好奇心】
テラヤマゼミ科キダカナコ

文明開化と好奇心 展示

文明開化と好奇心 正面

文明開化と好奇心 裏面

これは欲しい!と思わされたレーザーカッターで木板をカットして作られた紙芝居のような絵本。このまま絵画として壁に飾ってもよし、人に読み聞かせてもよし。
レーザーカッターの焼け面が古さと火事を思わせる。

【柬伝新聞】
フルカタゼミ科サヤマミユキ

柬伝新聞 展示

柬伝新聞 見開き

カンボジアで起こったポル・ポトによる大虐殺を実際に訪れてまとめた新聞。
夕刊分ぐらいの量でしっかり作りこまれてます。
サイトも用意されてるので是非。→柬伝新聞

【追走の路】
テラヤマゼミ科ワダミキ

追走の路

自分が今まで暮らした街を姿形を変えて創りだした空想世界の半立体イラスト。
細かくしっかり作りこまれて、絵の中に子供たちもいる。

【現代浄瑠璃調】
フルカタゼミ科ヤマシタユウカ

現代浄瑠璃調

人形浄瑠璃の太夫がつかう台本の床文字をテーマにした作品。
入力した文字を他の人が入力した文字と組み合わせて映し出す。(プリントアウトも可)
特定の文字の組み合わせは合字のようにまとめる事が可能。

【身体性と圧縮】
ニイジマゼミ科 ウオタニアヤコ

身体性と圧縮

圧縮された世界を自分の目で捉え直して、自分の手で切って表現した作品。
自分も版画に型紙使って作品作るけど、こんな細かいのは流石に…

他にも素晴らしい作品ばかりですが長くなりすぎるし(十分長いけど)、時間もなくじっくり見れなかった事もあって特によかったのを紹介しました。
流石選抜という感じで今年見た卒展の中でダントツにいいです。
おかげで他に回る予定だったタマビの工芸(スパイラル)情報デザイン(ヒカリエ)に行く時間がなくなりました。(こっちにもいい作品があったんじゃと思うと気が気じゃない)

卒業生の作品に感動しましたが、その子たちを育てたゼミの教授には感服です。
講師業をする自分としても教え子がこんなのを作ってくれたらさぞ嬉しいだろうなと。
しかしアンケートに答えると貰えるカタログが豪華過ぎる。
ムサビどんだけお金あるんだよ…恐るべし。
↑ご本人からコメントがあって図録だけでなく広報費まで学生達がお金を出して作ったそうです。その意気や素晴らしい!!そりゃ意気込みが違いますわな。

shide CONTACT 2014 カタログ

来年も期待してます!!